自分というフィルターをとおして蓄積した something good!でつなぐ、生み出す、新しい価値

毎日たくさんの企画を同時進行で走らせ、武蔵新城を拠点に必要とあらば全国まで赴いています。百貨店のバイヤーが、世界中からよいもの、すてきなものを自分の目で吟味して仕入れてくるようにして、私は自分のなかの理想に基づくさまざまなよいもの、心躍るものに出逢う機会を惜しみません。言うなれば、バイヤーにとっての百貨店が私にとっては自分自身なのです。自分の内側に、そうした「今すぐ具現化しないけれどヒントや栄養になるはずのもの」を自身の価値観や信念に沿って仕入れ、蓄積しています。

武蔵新城の地で4代目を数える、土地に根づいた「土着系大家」を名乗る私には「住まうひとの精神的満足度を高めたい」という思いがあります。

住まいとは、暮らしとは、そこだけ切り取って語ることのできないもので、毎日の生活や住むまちのパーソナリティーなどがあいまって成立しています。

「もし住むエリアの個性と自分の個性が合わなかったら?」きっと精神的な満足度を満たすことは難しいでしょう。反対に、住むエリアの個性と自分の個性が、あるいは価値観が似ているとしたらどうでしょうか。無理や背伸びのいらない自然な暮らしがおくれるのでは、と思っています。

そうしたまちの個性や価値観、パーソナリティーに昇華するのは、生きるひとの顔ぶれや起きるできごと、そして景観含む建物の物語性などがあります。

私という人間は一人ですが、思いを表現し発し続けることで、「なんとなく」思いを同じくするひとたちが集まってきます。しかもそれぞれ得意なことや欲するものが異なるユニーク・タレントたちばかり。あのひととこのひとをつなげ、あのこととこれを結ぶ。そこから新しい風が吹き込み、新たな価値としてまちを彩っていく。

たくさんのひとの思いに出逢い、インプットしては他者とつながる。

「SESES ISHI LABO」とは、有形無形の資産をつなぎ化学反応を創出する装置なのかもしれません。